ヴォーヌ・ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ゴーディショ （Vosne-Romanee Premier Cru les Gaudichots）
レ・ゴーディショ畑の約8割がD.R.C.によって買い取られたため、残されたゴーディショ畑はラ・ターシュ畑の周囲に（地図で見るとへばり付くように）３カ所に分かれて残っている。生産者はグラモン、ヴィゴ、フォレの３人。
私の体験
ヴィンテージ：1996年 （ヴィンテージチャート的にはブルゴーニュの赤にとって「素晴らしい年」となっている）
飲んだ時期：2000年晩秋
1996年というヴィンテージは、多くのブルゴーニュワインにとって素晴らしい年となり、酸味と果実味が凝縮していて熟成が期待できる一方で、早飲みでも楽しめる希な年となった。
熟成期間が4年というのは早すぎるが、このワインは素晴らしかった。まず、パワフル。タンニンがとてもしっかりしていて苦みを感じるのに、その苦みがとてもきめが細かいので気持ちよく、ワインを引き締めている。果実味も凝縮していて、甘みと渋みのバランスがビターチョコの甘苦さのようでもありすばらしい。このワインが熟成を経てどう変わるのか、ラ・ターシュと比較したくなった。香りも申し分なく、1996ヴィンテージで2001年までに飲んだ中では、最も印象に残る一本だが、まだ早い。もっともっと熟成させて飲みたい。もちろん、生産者がグラモンであることも、このワインが素晴らしい要素だ。
マーシャル・ド・グラモン 1964年まで続いたネゴシアン、デュフルールを起源とするドメーヌ。旧式の木製発酵樽を使用し、果帽と果汁の撹拌には櫂を使い、手で行っている。清澄はまれにしか行わず、濾過も最低限にとどめている。