ヴィンテージ：1996
格付：AC Chorey-les-Beaune
購入先/価格：岩尾酒店/\2800くらい
飲んでしまった日： 2002年4月8日
コメント：こんな素晴らしい味がこの値段で楽しめるなんて、幸せです。
まずびっくりしたのが、1996でありながらレンガ色が入っている。これは92とか89のような色じゃないか。しかし心配はワインを口に近づけただけで飛び去った。熟成したピノノワールだけが持つ魅力がグラスの中に渦巻いている。樽に由来するなめし革とバニラ。まだ残っている果実味。柔らかいタンニンとちょうどよい酸。好みの味で美味しい。グラスの中が優しさに満ちている。フルボディのワインではないが、こんなすばらしさを２千円台のワインが持っていることがにわかに信じられない。驚いた。久々に飲み頃の赤ワインを飲んだという気になった。しかし同時に96がもうこんなに熟成していることが不安になった。流通業者は稲葉。ドイツに強いインポーターだ。
さて２日目は、さすがにバランスが崩れてきている。渋みをやや強く感じ、ジャムの香りが出てきている。樽香は弱まり、ただの「木」のような枯れた香り。しかし昨日感じた果実味やバランスの良さをギリギリ保っていて、なんとか美味しく飲める範疇だろう。