一昔前まではリーファー（▼定温）コンテナ輸送が一般的ではなく、日本に届くまでにワインが傷むことが多かったために、海外で飲むワインと日本で飲むワインとで味が異なっていたそうである。その鍵を握るのが輸入業者（インポーター）。代表的な会社は覚えておいて、目安にすると良い。

　私がワインを買うときは、ワイン名や作り手、ヴィンテージはもちろん重視するが、輸入業者やコンディションにも気を付けている。
　最近は多くの輸入業者が定温輸送（リーファーコンテナ輸送）を行うようになってきていて、ラベルを見るとリーファーコンテナ使用と書かれていることが多い。しかし、ラベルに明記していなくてもきちんと温度管理をしている業者があったり、逆に悪質な並行輸入業者だと形だけのリーファーコンテナ輸送を行っていてワイン劣化のリスクが高いとする意見もあるので、この表記だけでは十分ではない。ワインに詳しい販売店で話をすると、その辺の事情も教えてくれることがある。
　どんなに有名なワインでも、聞いたことのない輸入業者または良くないと言われている輸入業者の扱いで「リーファー」の文字がなければ、安くても私は買わないようにしている。

　もう一つ、吹きこぼれの有る無しも注意すべき点で、キャップシールと瓶との境目に液漏れは見えないか、キャップシール上部が盛り上がっていたりしていないかを観察し、手でキャップシールが回るかどうかを確かめる。同じ商品がいくつか売っているときは、そうやってコンディションの悪いのがあれば別のに変えて買う（いままでそのような経験はない）。
　ただ、吹きこぼれたワインが絶対に悪いかというと、必ずしもそうではない。また、吹きこぼれがなくてもキャップシールの回らないワインもあるし、吹きこぼれていても回ることがある。総合判断が必要。

　そして、消費者の口に入るまでを流通と考えると、最後の難関？が購入後の家庭での保存。すぐに飲むのであれば、極端な高温低温を避け、静かで暗くて匂いのしない場所に置いておけばよい。冷蔵庫での長期保存はよくないとされているが、他の食べ物の臭いが移らないようなコンディション（例えば、安い冷蔵庫を買って純粋に酒専用にしているなど）であれば1〜2か月は全く問題がない。
　家庭用のワインセラーは、どこのメーカーのものでもよいという意見もあるし、こだわりを持って選定しすべきだという意見もある。また、東京都小金井市の▼菊屋大久保酒店が開発したデファンスールというパック処理を行えば、臭い移りや、酸化によるワインの劣化を防止できるとされている。
　▼私の保管状態

ラックコーポレーション 最も信頼できる輸入業者の一つだったが宝酒造に買収される。今後どうなるのか。 ▼取扱商品購入リンク （ラックのホームページではありません） ラックは、ドメーヌ・ルフレーブの正規取扱店。ラベル上縁に ▼LUC CORPORATION とあれば本物お墨付き（「無くても本物」もある）だ。	ＡＭＺ（エー・エム・ズィー） 最も信頼できる輸入業者の一つで、当然、リーファーコンテナ輸送。ただ1990年前後の取扱品には質の良くないものがあるという情報も。	高島屋 信頼できる輸入業者 ドメーヌ・ルロワに出資している。（高島屋あってのドメーヌ・ルロワかと思うと感謝してしまう）
▼成城石井（ワイン通販無し） 最も信頼できる輸入業者の一つ ワイン専門ではなく、高級食品などを扱っている業者だが、扱っているワインは素晴らしく、ラベルに表示されてなくてもリーファーコンテナ輸送していると思われる。	▼日本リカー 信頼できる輸入業者 ルイ・ジャドのワインを扱っていることで有名。	ジャーディン 最も信頼できる輸入業者の一つ ドメーヌ・コント・ラフォンの正規取り扱い店。
トーメン 信頼できる輸入業者 ワインだけでなくあらゆる物を扱う商社としても有名（表記していなくてもリーファーかどうかは不明） ワインは、▼銀座マルシェ・ド・ヴァンが直営店（ワイン通販無し）	▼モトックス 近年高級ワインを中心にリーファーコンテナ輸送を明記した品が増えてきている。この会社の場合、リーファーと明記されていても、買ったワインを流通業者から自社まで輸送する間がリーファーコンテナ管理されているということであって、購入先の流通業者までのコンディションがよいかどうかは全く判らない点が不安。つまり必ずしも蔵出しではないのだ。/近年良くなってきているそうです。	稲葉 ドイツワインに強い業者。 （表記していなくてもリーファーコンテナ輸送かどうかは不明）
メルシャン	セイワ 信頼できる輸入業者	アルカン
ミリオン商事	ヴィーヴァン倶楽部 最も信頼できる輸入業者の一つ 小さいながら、ワインの品質管理や良い商品の選択にきわめてこだわりを持っている輸入業者。	出水商事

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