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今回の闇鍋のルール（ブラックの発案）を説明しよう。 食材は、各自持ち込み。ただし「闇鍋」なので、「見せていい食材」と「見せてはいけない食材」とに分けられる。 すべての食材は、麦茶パックに入れて中身が判別できないようにする。そうすることで、普通の食材も恐怖の対象となる。 見せてはいけない食材は、捕獲者が本部厨房にて極秘裏に麦茶パックに入れる。 　左の写真が、持ち込まれた「見せていい食材」だ。一部、見せてはいけない食材が麦茶パックと紙に姿を隠している。このほか、各隊員の鞄の中などに秘密兵器が眠っている。 　← 画像のクリックで拡大＆解説

	まず、ブラウンがブロンズのために特別に用意したワインを紹介しよう。 　ワイン名：マルキ・ド・サド（サド公爵） 　イジメンジャー影の支配人ブロンズに最もふさわしいワイン。SMのSの語源となった、あのサド公爵の5代目子孫が作っているワインだ。エチケットの縁取りがチェーン模様というマニアック仕様！ 　しかし、ネーミングこそブロンズにふさわしいこのワインも、味わうと優しさに溢れていた。 　フランス産、AC Cotes de Ventoux 2001
	これがエピキュアチーズ。ワインレッドがワインのために捕獲してくれた食材。 　このチーズは箱入りの商品だが、缶詰入りのエピキュアチーズが世界で３番目に臭い食べ物らしい。本来なら対戦モンスターとなるはずだったのだが・・・。この箱入りで入手したエピキュアチーズには全く臭みがない。極めて美味しいチーズだ。その味覚は秀逸で、是非また食べたい！と思わせる一品。さすがエピキュア（epicure）。

	水を張った鍋が沸騰をはじめ、いよいよ闇鍋開始。 　見せても良い食材と、見せてはいけないがすでに麦茶パックに封印済みの食材が早速投入される。
	一方、見せてはいけない食材の投入準備（麦茶パックへの移し替え）が厨房にて行われる。 　自分の食材の匂いに顔をゆがめながらもポーズをとるブロンズ。
	では、早速クサ顔の第一弾をお届けしよう。 　本当はもっと美味しく食べてあげなければいけない最高級の青むろクサヤ。 　ワインレッドのご披露だが、これ系の匂いに弱かった彼女も、今となってはこのとおり、あまり崩れない。明らかにくさや臭に対して耐性を獲得しているのが判るだろう。 　もはや彼女には、さらに強い「薬」が必要なのだ。
	そのくさやをダイレクトに投入。 　原尻の滝でのくさや戦でブラックがあみ出した「クサ汁」の再現である。くさやを丸ごと一匹ダシに使ってしまおうという荒技なのだ。これは絶対に美味しいはず！ 　ところが、これだけでも臭いのに、なにやらとてつもない異臭が・・・ 　にわかに騒然としてきた会場！
	犯人は、厨房で準備を進めていたブラウンだった。 　その手には新聞紙に包まれた怪しげな物体が。 　そして、内部の液体が漏れだしていて、その臭気を吸ってしまった風下のレンジャーが苦悶しはじめたのである。まるで酢酸エチルが充満した毒瓶に捕獲された昆虫のように！ 　興味津々といった感じのオレンジ。
	・・・そう、乗客で満員の都営地下鉄線で、不審な容器から漏れだした液体によって多数の犠牲者が出てしまった、あの忌まわしき事件！ 　まさにその再来とも言えるだろう。 　しかし、今回新聞紙に包まれたいたのは猛毒サリンではなかった！

	臭豆腐（ちょうとうふ）。 　「灰緑色の液体に沈む物質」とブラウンが予告したこの食材は、腐乳の一種で、製造方法によりいくつかのタイプがあるという。 　台湾に行くと、この臭い食材を油で揚げたり鍋で煮込んでいて、ものすごい匂いが街に立ちこめるという。だから台湾の食材だと思っている人が多いようであるが、調べてみると、発祥は中国らしい。 　この王致和製は、臭豆腐の元祖。腐敗した豆腐を食ったら美味しかったのだそうだが、いくら「空腹に不味いもの無し」と言っても「近所にまずいという人がいなかった」とは、いったい当時の中国はどれほど飢えていたのか。 　（ 買いたい人は、横浜中華街の源豊行で。購入方法はここ ）
	さらに、アイボリーが純湯布院産のクサ（ゲテ）食材を持参。予告では 　＞純粋に湯布院産（町より山が多いか？）の・・・アレ！ 　＞しかるに相当勇気いるだろうなあ、食べるの。 　＞皆よく知っている・・・が、実食経験者は極めて少ないと思いま〜す。 　＞保存状態によっては凄まじいクサ香を出すようだし。 　というのだが、これはいったい何だったのかという謎が今解き明かされる。
	なんと、赤マムシを干したものではないか。これで毎回絶倫指技が演じられてきた訳だ。 　それにしても、全国に名だたる湯布院町の名産としてこんな物があるということを、我々の誰もが知らなかった。
	さらにいろいろな食材の投入が続く。 　実は、これが一番食べにくかったのではないかとまで言われている鯨の脂身？ 　なぜならば、それ自身も油で重たく臭いのに、他の食材の臭気をまんべんなく吸収し、極めて不快な食感と味覚と臭覚を放っていたからだ。
	これはマグロの目玉から取り出した水晶体。占いができそうなほど大きく、半端に透き通っている。

マグロの水晶体なんて取り出したりするから、変なものが写ってしまった。 　臭豆腐から立ち上る臭気？それとも・・・。ブラック、これ、本当にトリック無しで写したんですか。心霊写真だぁ〜！？ 　よく見ると右の写真に示したように宇宙人が写り込んでいるのが判る。大槻教授に連絡せねば。（しかしこれは鍋の上方。湯気のような気もするのだが・・・ちょっと変） 　なお、投入された他の食材については、画面の都合上割愛させていただきたい。

まずは、好奇心の塊でありクサレンジャーのクサ顔切り込み隊長のワインレッドが、「臭豆腐」の洗礼を受ける！料理もせず、瓶の中身を生のまま口へと運び、相変わらず、見事に崩れてくれた。 　曰く、「くっさぁ〜」

次に、ブラック副隊長の修行。 　座禅を組んだまま飛び上がりそうな肉体の躍動とともに、これまでに見せたこともない超弩級の苦悶の表情と叫び声が「ぐぅ゛」　「うぉぉぉぉぉぁぁぁ！」と響く。口から汁でも噴き出しそうな形相なのだ。

さらに、結成当初から極度の耐性を示し臭いものに嫌な顔をしたことがなかったオレンジまでもが「べっ！」

「すっげー臭かったろう？」と顔を見合わす二人。同じ苦しみを耐え抜いたもの同士の間に芽生えた一体感。 　「歯に付いた臭いがとれなくて、いつまでもこの辺にまとわりついている感覚」なのだという。その臭さがどれくらいなのか、今度は耐性の弱い隊員を見てみよう。

まずはブラックの「魔法を使うぞ」で、食べさせられてしまったネイビー。 　「こんなもん全然大丈夫ですよ」とおどけてみせる瞳はマジ。有機リン剤中毒のように精神に異常を来している。

前回のくさや戦では、マオタイ酒とバナナ酒の混合液にポアされそうになったコバルト。 　今回も、この猛毒臭に、まるで内蔵ごと嘔吐しそうな表情をしてくれて、周囲は大爆笑だ。一瞬でも誰かが背中をさすっていたら・・・と思うと怖い光景でもあった。（グラスに入っているのはPAMではなくワイン「マルキ・ド・サド」。逆マリアージュ堪能。）

イジメンジャー名誉会長で、実は虐められるのも好き（？）なブロンズが、瀕死の重傷から回復したコバルトに香りを嗅がされる。 　こちらも、胃からこみ上げてくる表情。 　この後とんでもないハプニングが！臭豆腐の瓶を酔ったブロンズが振り回した結果、コバルトの前髪にこの激臭汁とゲロのような豆腐の破片が付着してしまった。発狂寸前、泣きそうになって叫ぶコバルト。

	臭豆腐の匂いと味は、「ウンコを食べたらきっとこんな風じゃないか」と想像させるほどの、口の中に広がる凄まじい臭気と飲み込むことが困難な食感の悪さに集約されるだろう。 　飲み込もうとする大脳からの命令が、吐き出そうとする脊髄反射とのせめぎ合いに勝利した者だけが、その栄養分をエネルギーとして吸収できるのだ。はっきり言って、本当に吐きそうになった。 　不味い。そして臭すぎ。 　ところが、鍋で煮た後はどうだろう。同じ匂いはするものの十分軽くなり大丈夫。しかも、茹でた大豆を荒く砕いたようなザラッとした舌触りを残しながらも口の中でとろけ、生々しい豆の風味が美味しいのだ。これは驚きだ。
	さて、臭豆腐を口にした瞬間から、我々は全神経を集中させてその激臭と戦った。 　ある者は震え、ある者は涙し、ある者は苦痛の叫びをあげた。 　決して忘れることのできない心の傷となったかもしれない。しかし確かに言えることが一つだけある。苦悶したわずかな間ではあるが、我々は日常のすべての苦しみや悲しみ、不安などを忘れ去ることができたはずである。まさしく「忘年会」。 　これでまた、良い年を迎えることができるだろう。
	さて、闇鍋はどうなったかというと、ジャンケンで負けた者を拠点に右回りで順に目をつぶって食材を取り、つかんだものを必ず食べるというルールで始めたのだが・・・
	これが美味しいのだ。 　贅沢に珍味を入れたスープは、クサヤと臭豆腐の匂いが支配的ではあったにせよ味は最高級。こんなに美味しいだし汁になるとは思わなかった。 　これはいけるとニコニコ顔のオレンジ。
	なぜか、激臭食材には一つも当たらず、美味しい食材ばかりを引いてしまった初参戦のブロンド。 　やり場のない怒りを買っていた。 　写真は「臭豆腐、No thank you.」の図
こうして、始まりが遅かったとはいえ、朝の3時まで延々と忘年会は続けられた・・・。本部ブルー、ありがとうございました。

臭豆腐が放った想像を絶する激臭は、全員一致で「今年食べた食材の中で最も臭いもの」という栄誉を勝ち取った。

臭豆腐 & 最優臭演技賞：ブラック

二度と戦いたくない・・・。

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